DHBR2020年3月号「戦略を実行につなげる組織」目先の数字にとらわれていないか?感想

    DIAMONDハーバードビジネスレビューの2020年3月号のテーマは戦略を実行につなげる組織でした。経営と現場の間にギャップがないか?目先の数字に囚われていないか?が課題のようです。

    では、特集毎に振り返ってみたいと思います。

    目先の数字にとらわれて目標を見失っていないか

    戦略を業績指標で表すとつかみやすくなるが、戦略よりも業績指標の達成を重視してしまうという罠があるというお話です。金融機関が業績目標の達成のために不正を働き、訴訟や罰金に遭った事例が紹介されています。

    上から下への一方的な押し付けの業績指標ではなく、現場の主担当者を巻き込んだ方がいいという話です。そうして自社が顧客のためにやった方がいいことを考えるんだなと。

    利益を上げないといけないという現実はあるため、利益重視と顧客重視に分けられるよう、利益が上がる業績指標は○○の比率を80%までと決めるという発想は簡単には出てきませんね。0か1かのステレオタイプではなく、柔軟な調整が必要です。

    また、複数の業績指標を用意することで、従業員が顧客に対して色んな視点を持てるようにするというやり方も当然のように思えて上手いなぁと。

    これ1点に集中したいと思ってしまうことはあるけれど、ちゃんと複数の視点を持ち、現場の意見を汲み取る必要があります。それは忘れないように気を付けたいですね。

    「失敗のマネジメント」がイノベーションを生む

    サイエンティストのやり方が紹介されている論文です。

    サイエンティストは常に新しい発見が求められます。理系の方はご存じだと思いますが、研究は何度も失敗してでもチャンレジし、何度も仮説を立てて実験してデータを集めて、新しい発見を探していきます。

    エジソンのセリフである「失敗ではない。上手く行かない1万通りの方法を発見したのだ」とか、デザイン思考なども紹介されています。デザイン思考は科学の世界からやってきたのですね。科学的思考にしてもデザイン思考にしても、どこかでちゃんと勉強しておきたい方法ですよね。

    また、失敗と思っても意外な応用方法がある可能性もあります。ポストイットやコカ・コーラですね。失敗を許容する文化づくりも欠かせません。

    仮説検証型のアプローチは勿論ですが、何度でも試行錯誤してみるのは悪いことではないのです。疲れるけど、試行錯誤して発見をしていきましょう。

    戦略の中心は製品ではなく顧客に伝えよ

    キャズムの著者であるジェフリー・ムーア氏へのインタビューです。時代は製造業中心のプロダクトアウトから、デジタルサービスが中心のカスタマーサクセスになったという内容です。

    まとめると下記になります。

    • 顧客にとって価値のあること。ただし顧客の要求の鵜呑みではない。
      → これはやってしまいがちな気がするので、顧客の状況や要求の意図を知るように心がけたいですね。
    • ゾーンマネジメントを活用する。
      → 新規事業への投資は重要ですが、既存事業からの稼ぎがないとできません。バランスが大事ですね。
    • デジタル・トランスフォーメーションはタイミングを見て取り組む。
      → できれば競合の一歩先を行きたくもありますが、人柱になるのもコストがかさむなぁと。そういう意味でも業界を見渡してタイミングを計る必要がありそうですね。

    パーパスを戦略に実装する方法

    パーパスを責任あるリーダーシップや資金投入と合わせて利用することで、利益を伴った持続的成長を促すことができるそうです。

    まずはパーパスを再定義します。そしてパーパスに沿って活動領域や提供価値を再形成・再定義していきます。ペットケア企業やインドの農村を舞台にしたケースが紹介されていますが、要するにパーパスに沿って実施すれば、より広く視野を持って顧客ニーズに応えられるサービスを作れるという話です。

    製品・サービスという物理的な定義ではなく、パーパスに沿った顧客価値というのが重要なわけですね。この論文を読んだなら、今一度パーパスについて考えてみた方がいいなと思いました。

    100年先を見据えて挑戦し続ける会社をつくる

    短期的な数字を追うのではなく、100年続く会社にするための経営哲学について語られているインタビューです。

    「偉い人」というよく使われる表現を「偉い人」と呼ばれる立場にある人が「おかしい」と言っています。でもこれ、気を付けてみたいですね。「偉い人」という表現を使うのを止めようかなぁ。

    このインタビューでは従業員がパフォーマンスを発揮するための環境整備について語られています。R&Dやオフィスに投資するのは勿論、トライ・アンド・エラー・アンド・トライを推進しているとのことです。こういうのはトップが率先して実施しないとできませんね。

    私も自分のプロジェクトにおいてはトライ・アンド・エラーで失敗してもいいと考えています。でも伝わっていないかな。伝えることも必要かな。やっぱりリーダーはメンバーに環境を提供しないといけませんからね。

    また、色んな人と話して問題意識を汲み取るということも面倒くさがらずに実施すべきですね。これが出来ていないなら、コミュニケーションの量と質が足りていないのかもしれません。

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    musiccycle

    ITとデザインは強力な武器だ!と考えているプレイングマネージャー派ITプロフェッショナル。好きなものは経営戦略、ブランディング、マーケティング、会計、組織論。趣味はサイクリングと楽器。

    外資向けブランド戦略会社、金融向け経営管理ベンチャーと渡り歩いたが会社が経営難になって無くなる。今はIT系コンサルファームに居候中。

    自分が今までに経営とITという視点から学んだことを広く多くの人に発信していきたと考えています。

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