炎上プロジェクトから学ぶ2 仕事に対する考え方の違い

    9月上旬から11月末まで炎上プロジェクトの助っ人に行ってきました。協力会社の取引先が、プロジェクトが炎上して人手が足りないそうで、協力会社の立場もあって行ってきました。とにかく酷いプロジェクトでしたというのが感想ですね(^_^;)

    この炎上プロジェクトの概要は以下の記事を参照
    http://csreview.blog.fc2.com/blog-entry-425.html

    この炎上プロジェクトを振り返って学ぶという趣旨で、今回のテーマは仕事に対する考え方の違いです。


    思考の出発点の違い


    今回の一次請け企業は、お客さんがどんなに無茶な要求をしても応えることを売りにしていると部長が言ってました。確かにそれは立派なことです。無茶な要求をせざるを得ないことだってあるでしょう。そんなとき、他の業者が匙を投げても請けてくれる業者がいるということです。

    一方で私の会社(今の会社も、以前いた某システムコンサル会社も)は、そもそも論で考えます。お客さんはこう言っているけど、本当にそれが必要なのか?コストをかけるだけのメリットを得られるのか?そもそもお客さんが今必要なものってなんだ?と。あるべき姿というものを非常に大事にしています。


    つまり、今回の一次請け企業は開発請負屋、私の会社はコンサル屋(のIT子会社なんですけどね)という違いがあるのです。開発を何が何でも終わらせるのか、そもそも論でコンサル的な考え方をするのかです。こういう違いがあるんだなぁと。この辺りは複数の会社を見るだけでなく、一緒に仕事をしてみないと気付かないですよね。


    我々が顧客に提供すべきものは何か


    さて、よくありがちな話ですが、お客さんが言ってるから合わせないといけないと思ってしまうことがあります。お客さんが言ってるからという説明もよくあります。確かに、お客さんの言うことは大事です。でも、なんでもかんでもお客さんの言う通りでいいのでしょうか?

    例えばよくある話で、お客さんが傘が欲しいと言っているとします。そのとき傘を売るというのが一番よくある選択肢だと思います。でもコンサルの考え方では、ここでちょっと待てよとなります。そもそも傘が欲しいとはどういうことか?お客さんの今のシチュエーションってなんだ?と。


    例えば今、街中にあるお店でお客さんが傘が欲しいと言ってきたとします。街中なら地下道という選択肢もありますし、近くにバス停があれば駅までバスで行けます。天気予報を見たらすぐ晴れるなら、地下道を通って駅まで行って、電車に乗って目的地なり家なりに移動している間に雨が止むことも考えられます。またはそこらのお店でショッピングをしていたら止むかもしれませんね。

    もし自宅の場合、傘が必要と言ったら何がしたいのか?を考えます。雨だけど買い物に行きたいのなら、ネット通販でも代わりは務まるでしょう。緊急で欲しいものがあるなら出かける必要がありますが、別の日でもよければ今日は家で片づけという選択肢もあります。


    まぁ、傘くらい高くないんだから買えよという話ですが、例えるなら背景にあるシチュエーションや選べる選択肢なども考慮し、最適な解を提案するのがコンサル型の仕事のやり方です。


    どういうやり方でいくか


    さてさて、開発請負屋とコンサル屋という区別に気付いたわけですが、どちらが良いのでしょうか?好きにすればよいと思います(^_^;)

    私はコンサル屋の考え方の方が好きですが、お客さんによっては緊急で対応してくれないとか(それならそれで、緊急事態にあった対策を提案したり、そもそも緊急でやるべきことなのか検証したりするのがコンサル屋ですが)、理由を並べて断ってくるなどと思うかもしれません。意見ばかり言うから扱いにくいと思うかもしれません。

    でも、お客さんはすべてを知っているわけでも最善の選択ができるわけでもないのです。だから専門業者に相談するのです。そのとき、「はい解りました、頑張ります」という業者と、「こういうときはこうするのが良いです」と理由付きで案を出してくれる業者ではどちらが良いですかね?


    それ自体が好みの話になってしまいますが、個人的な意見を言うと、お客さんが投資に対して正しく価値を得られるようにアドヴァイスするのが専門業者の役割です。お客さんが間違った選択をしてしまったときに、黙って言うことを聞くのでしょうか?お金がもらえればそれでよいのでしょうか?あんまり気分の良いものではないですよね。

    プロフェッショナルってなんなのか?と考えた時、お客さんが相談できる専門性を持った職業人であるということが挙げられます。そうなれるよう精進すべきだなぁというのが今回の教訓ですね。明らかな無茶に対して頑張りますでは炎上あるのみです。炎上して検討も満足にできず、使いやすいのかどうかも検討できず、不具合も沢山出してはLose - Loseの結果でしょう。


    しかしそれよりも、ユーザー企業がダメなら一次請けがちゃんと釘を刺さないと、収拾着かない結果になったときに裁判沙汰になるケースもあるようです。となると言われた通りに頑張りますでは危険も伴うわけですよね。
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    ITとデザインは強力な武器だ!と考えているプレイングマネージャー派ITプロフェッショナル。好きなものは経営戦略、ブランディング、マーケティング、会計、組織論。趣味はサイクリングと楽器。

    外資向けブランド戦略会社、金融向け経営管理ベンチャーと渡り歩いたが会社が経営難になって無くなる。今はIT系コンサルファームに居候中。

    自分が今までに経営とITという視点から学んだことを広く多くの人に発信していきたと考えています。

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